アンデスの凍みジャガイモ「チューニョ」もどきを作ってみた(覚え書き)
この記事↓の続きとなるかしら。
ガーリックマッシュポテト(ヨーグルトを使った作り方) - アメリカ生活 お野菜たっぷりご飯の記録
今まで「ジャマイモ」扱いをしていたジャガイモに目をむけた時に、原産地での利用法が気になりました。その際に凍み芋「チューニョ」のことを知りました。
チューニョはジャガイモを凍結し、解凍して水分を押し出し、からからに乾かした保存食材で、アンデスの高地の昼夜の気温差を利用して作られます。
長い歴史を持ち、ジャガイモの毒は水溶性なので、水抜きが「毒抜き」プロセスを兼ねていたようです。
どうしてこれが気になったかと言うと、同じように「凍らせて解凍して乾燥」させて作られる高野豆腐や寒天のように、味やテクスチャーに大きな変化があり、それが好きになるのでは、というあわい下心があったため。
実験なので少量で。作り方は以下を参考にしました。
自然食マクロビオティックの宿『タンボ・ロッジ』 宿の料理〜チューニョの物語・「家庭で簡単チューニョ作り」
冷凍と解凍を2回繰り返す。すっかりぶよぶよになった芋を、手でぎゅっと押さえて水を抜く。
水鉄砲のように勢いよく水が出るのが面白い。
これは三日目。
どんどん黒く変色して、最終的には真っ黒く、かちかちに固くなるようなのですが・・・。
水の抜き方が甘かったのか、ぶよつき具合の個体差が大きくちょっと不安。
一番水っぽいのを1個焼いて食べてみました。
切ってみると普通のジャガイモと大差ない。でも水分が減っているので焼けるのは早いです。
味は・・・密度は増してますが大きな変化は感じられません。ジャガイモ苦手な者にとっては少しつらい。
2週間後
黒いのはOKと思われるも、変色が中途半端で自信がない。
くんくん嗅ぐと、アンモニア臭を含んだあやしい匂い。
食べて大丈夫なのかしら。
でも食感を確かめたく、料理しました。
トマト、ネギ、チリ、卵との炒め煮。
レシピはこちらを参考に:
Revuelto de Chuno - Dehydrated Potato Side Dish - Bolivian Food and Recipes
味は、スパニッシュ料理と言いますか、トマト、ネギ、にんにく入りのスクランブルエッグにジャガイモのとろみがついて、料理そのものは美味しいです。
肝心のチューニョについて。
食感は、密度が増しましたがほくほく感もあり、これは別物!と言うまでの違いは感じられず・・・ほのかなアンモニア臭をまとい、芋が苦手な私にとって食べやすいものではありませんでしたが、相方はなかなかいけると食べてくれたので、ジャガイモが好きなら気にならないのかも知れません。
また、完璧なチューニョを作れば食感も匂いも違っていたかも知れません。
チューニョ作りに興味を持ってくださった方のために一応作り方をメモします。
材料
正規分量は黒字、 ()は私の今回の分量
チューニョ450g (4個:150〜200gくらい?)
ネギ2本 (1本)
卵2個 (1個)
ローマトマト(小)2個(1個)
にんにく(小)2片 (1片)
乾燥イエローチリペッパー1個(パプリカパウダー*)
シュレッドしたモッツァレラチーズ1カップ(無し)
オイル
塩こしょう
*イエローチリペッパーが無いので、レッドパプリカパウダーで代用しました。
作り方
1. チューニョはたっぷりの水で一晩戻す。
2. 少量の塩こしょうで1.を丸ごと柔らかくなるまで茹でる。ざるにとって冷ます。
3. にんにく、ネギ、トマト、は細かく刻む。チューニョはさいころ角切りに。
4. イエロペッパーは縦に切って種を除き、水カップ1/2とブレンダーにかけてペーストにする。
5. フライパンに少量のオイルを熱し、にんにく、ネギ、トマト、チリペーストを炒める。塩こしょう、とき卵とチーズを加え、スクランブルエッグを作る要領でかきまぜる。
6. 5.にチューニョを加えてよく混ぜ合わせる。
*私は2.の時点で急に外出することとなったので、3.以降は翌日行いました。
よって芋も冷えきっていたので、卵より先に芋を入れました。
ちなみにチューニョを使った和風アレンジ料理は、上に紹介したチューニョ作りの日本人の方のブログでいくつか紹介されています。
小さい芋が適しているようなので、そういう用途もあるのかも知れません。