✴︎デーツと金時豆の漉し餡、水羊羹(覚書き)
前回の記事↑のid:fridayusaoさんからのコメントで、北海道の江差にある、金時豆から作る五勝手屋羊羹というものを知った。
数年前に江差に立ち寄った際には気づかなかった。
最近久しぶりにゼリー系のものが食べたくなっていて、何か作ろうかと思っていたところである。早速金時豆を煮て、水羊羹らしきものを作ってみた。
赤インゲン豆を戻してデーツを煮る。
豆はそのままでも食べたかったので、「デーツで甘みをつけた金時豆」記事の1.5倍ほどの量を煮た。さらにデーツと水を少し多めにして、甘さを引き立てるために醤油の代わりに塩をパラリと入れて、なかなか美味しい金時豆が出来た。
豆とデーツを一緒に粉ふるい用の目の細かいザルで漉して、こし餡を作ってみた。
皮が目に詰まるので、取り除きながら、思いの外時間がかかった。
できたデーツと金時豆の漉し餡、滑らかに溶けて広がる自然な甘みが美味しい。そのまま食べてしまいたいのをぐっと堪える。
寒天は粉寒天。ずいぶん古いものだが、代わりが無いので使う。
水400ml〜600ml用の量が残っていた。
今回の分量を書いてみる。
デーツと豆:漉し餡にした状態で、1/2カップ(乾燥豆3/4カップにデーツ12個、塩パラリで煮豆を作った煮豆の半分強)
上記豆茹で汁:250ml
粉寒天:出来上がり400ml〜600ml分
水:150ml
手順:
デーツ金時豆の茹で汁をある程度冷ます。
寒天粉を水150mlに溶かして、茹で汁と合わせてゆっくりとあたためる。
途中で漉し餡を投入し、気長に木べらでかき混ぜつつすっかり溶かす。
軽く沸騰を始める前まで温めたら煮豆も少し入れて火を止める。
容器に入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やした。
型から外すとチョコレートムースかババロアのような外観。
おお。さっぱりしてなかなか良い。
煮汁や豆の味から想像していたより薄味だったので、
水の代わりにもっと煮汁を使っても良かったかと思ったが、
翌日は甘みが増していた。
丸ごと豆はいらないな。漉し餡だけの部分が美味しい。
✴︎デーツで甘みを付けた和の煮物:金時豆(覚書き)、寿司の具
甘み添加に砂糖を使うのはどうも面白く無いので、果物や野菜を使う方法を模索している。砂糖「代替品」ではなく、味や香りがお互いを引き立てあったり意外な味わいを生んだりを期待してやっている。それを、今の生活の中で普通に手に入る食材でやっていきたい。
だから手に入る食材の違いから日本にいる人とは色々ずれる点があると思うけど、面白おかしく見て頂けたら、と願う。
今回、赤インゲン豆とデーツがご成婚。
色味も合うし申し分ないと思う。これは今の暮らしで自分の一つの定番になりそうだ。
戻す前の豆はばっと手で掴んだので量が分からない。煮上がり分量を計ると、1カップほどなので、乾いた状態で半カップ弱と思う。
それにデーツ6粒、醤油は小匙1/2強くらいか。
赤インゲン豆はたっぷりの水で一晩戻し、
弱火〜中火加減で柔らかくなるまで炊く。
そこにデーツ6粒と醤油を加えて弱火でコトコトと煮て、
ゆっくりと冷まして味を染ませる。
出来上がりを摘んで食べても美味しいが、一日置くと角が取れてまろやかな味に。
ちらし寿司の具として必要量だけちょっぴり多めに作って余りはそのまま食べたが、汁もデーツも美味しい。今度は多めに作って、ぜんざいとして食べたい。
煮豆を入れたちらし寿司↓
寿司の他の具にもデーツを使ってみた。
人参、筍、蒟蒻、干し椎茸: 刻んで各カップ1くらい(人参は1.3カップくらい)、
干し椎茸の戻し汁、
デーツ7〜8粒、
醤油大さじ1くらい。
干し椎茸の戻し汁ひたひたで野菜を煮る。
戻る時間を差し引いて砂糖より早めの頃合いでデーツを入れて、甘い汁が染み出すまで煮る。
醤油を入れて一煮立ちさせて、そのまま冷まし、冷めたら冷蔵庫に移して1日寝かせた。
煮上がり間も無くは、筍のほろ苦さとデーツは合わない気がしたが、寝かせた後でまとまった。使う当日より1日前に作るのが良いと思う。
もう少し味を濃くしても良いかも知れないので、今度試す。
✴︎人生3回目のちらし寿司:次回へ覚書き
ちらし寿司は2年前の桃の節句に始めて作って、今回で3回目。以下は今回の覚書き。相方によるとベスト版で全く同じように作って欲しい、と。
レイヤー①:
酢飯に、甘い煮豆と、干し椎茸と昆布の出汁で煮た人参、筍、蒟蒻、干し椎茸、竹輪。
これに、酢蓮根、蕗の出汁煮、柚子の絞り汁が入るのが故郷の定番。
今回、これら煮物の甘み付けにはデーツを使ってみたらかなり良い感じ。
レイヤー②
紅生姜の代わりにラディッシュの酢漬け:
1日を過ぎると皮の色が全体に行き渡るが歯ごたえは減る。たっぷり目が美味しい。
レイヤー③
でんぶ2種(鱈と舌平目)、絹さや
レイヤー④:仕上げ
錦糸卵(ココナツシュガー、塩、卵4個)
花びらの中心に行くほど立体感が出るように。
中身。取り分ける時に全てが混ざる。写真は凄惨だが実際は美しいので心配無し。
酢飯:
1.5号ほど。
金時豆:
気に入ったので別記事にするが、
カップ半分ほどの乾燥豆を水で戻して柔らかく煮てデーツ6つと醤油少々で味付け。
人参、筍、蒟蒻、干し椎茸、竹輪:
筍、蒟蒻、干し椎茸は細めの拍子切りにしてカップ1くらいづつ用意(人参はもっと多い)竹輪は2本を薄切り。
昆布と干し椎茸の戻し汁を合わせて素材を柔らかく煮る途中でデーツ9粒、最後に醤油(大匙1くらい?)を入れて一煮立ちさせて火を止め、1日半おいて味を染ませた。
でんぶ:
鱈200gくらい、舌平目(ドーバーソール)150gくらい。
昆布、塩だけの味付けで良い感じ。
舌平目は鱈よりパラパラになるまでに随分時間がかかる。(上記分量で20分くらい)が、炒ると肉質に弾力があり美味しい。(↓左が鱈、右が舌平目)
ラディッシュ酢漬け:(ラディッシュ1束分)
ラディッシュを薄く切って、半分浸かるくらいの蜂蜜、酢、塩に付けて、冷蔵庫で1日〜1日半。丸1日で均等な薄紅色に染まるが、食感も変わるので好みの時間で。(今回は2日前の夜寝る前に用意。酢はリンゴ酢とレモン汁)
1日2回上下をひっくり返して液を行き渡らせた。
好みもあるが、私は前日の朝に漬けるのがベストかもしれない。
次回へ:
一度に重箱に入れるのには具材が多過ぎた。でも余った野菜もその他具材も、翌日足して食べると良い感じだった(それでも二人だとお腹いっぱい)
・一度に重箱に全て詰めず、最初から2回分に分ける。或いは全体に量を減らす。
・絹さやは多めに。
・ラディッシュはもう少し歯ごたえを残すために、前日の朝に漬ける。
・卵は大〜特大サイズ4個で3枚焼くと程よい厚み。ココナツシュガーと塩の味付けは寿司に合う。
酢飯、でんぶの作り方の詳細は以前の覚書きに:(以前は甘みを付けたが、今回甘み無しが好きだと分かった)