寿司作り覚書きの前に長芋の覚書きを。
この時の↓。
買うと生や摩り下ろしで使ってしまうので、自分で煮たのは初めて。
長芋を下茹でし、一旦水に取ってから、別に煮汁(出汁、砂糖、醤油、味醂)を合わせて煮る、というレシピを参考にしてみた。食べる前日に煮て冷蔵庫で味を染みさせた。
ところが、大概のレシピは私には味が濃いので、長芋の甘さを感じようと調味料の量を落としたせいか、味が単調で物足りない。
そして、水溶き片栗粉で干し海老+柑橘の皮の香りを一緒に封じ込めたくなった。
片栗粉は切らしていたので使えなかったが、煮てあった長芋を温めつつ、戻した干し海老と戻し汁、酒少々を加える。
食べる時に削ったライムの皮と山葵を乗せた。
ほっくりと柔らかな山芋に、少しの辛味と酸味、微量の苦味のアクセント。好評にて食べ終わる。
片栗粉のとろみ付けをこの機会にきっちり押さえようと調べてあった。せっかく調べたので覚書きしておく。
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・水溶き片栗粉は、ゆっくりと十分に加熱することでとろみ成分が溶け出してとろみが出る。
最初に感じる抵抗はとろみではなくて澱粉の粒の膨張。それを過ぎると粒の壁が薄くなり中からとろみ成分(アミロース、アミロペクチン)が出てくる(この時50ミクロンの澱粉粒は3mmにまで膨張して透明になる)。
・用意する「水溶き片栗粉」は水1:1の割合で、且つ、しばらく(20分くらい)浸しておく。
・入れたら中火程度をキープして、かき混ぜて最も抵抗を感じる段階を過ぎて少し軽くなるまで加熱する!!
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今回、下茹でをして、味付けに砂糖を加えた。ふだん芋豆野菜を煮る時には下茹での汁はそのまま使って砂糖は加えない。
砂糖の甘みは素材の風味を単調に均してしまうと感じることが多いから。
今回、煮上がった長芋の味を単調と感じたのは、甘み(うまみ)が茹で汁に逃れ、砂糖の甘みに置き換わったせいの気がする。
ちなみに下茹での汁はとろりと甘く飴湯のようで、そのまま美味しく飲み干した。次回は下茹の汁を使って砂糖無しでやってみるかも。
お節や寿司を作ると、干瓢や干し椎茸、寿司酢、卵焼き、甘酢生姜などに結構砂糖を使う。減らすと間抜けな味になるからだが、そのたびにもやもやとした気持ちになる。
砂糖が当たり前で無い時代はどうしていたんだろうか。いや、卵焼きや寿司はどんな味だったんだろうか。
気長に気にしている、関心ごとである。