とても満足な1汁1菜
残り野菜の料理はどうして美味くなるのだろう。
自分一人の手早い夕食に、
大きな赤パプリカ1個を使って、冷凍の海老を解凍して、炒め物を。
生姜とにんにくとネギを細かく切って、人参薄切り、白菜ざく切り。
パプリカは縦真っ二つから斜めに切って、オイスターマッシュルームを適当にバラす。
中華と思って準備を始めたが、気分が変わって手に取ったのはオリーブオイル。野菜を順繰りに炒めたら白ワインとトマトペーストを絡みつけて、最終段階で殻を剥いた海老、スモークパプリカと挽き割り胡椒、塩、卵を溶き入れて蓋をして蒸す。
白菜、パプリカ、人参、と甘い野菜に海老は、どんな味付けでも相性が良い。
そんな汁を吸った卵がまた美味しい。
炒め物はずいぶんと久しぶり。懐かしく、旨みに耽ったのだった。
フライパンの横では小鍋で味噌汁を。
具は玉ねぎ、鳴門若布、油揚げと素朴に。
出汁が、美味しいのだ。
長崎五島列島の「浜口だし」という粉末合わせ出汁。いりこ、飛魚、本枯れ節、昆布、椎茸。すっきりとしていて味わい深く、素材と煮込んでも嫌味が全くない。袋を破ってこれを具材と一緒に煮込んで食べる。
日本でいただいた。美味しいものを紹介して頂き、感謝は尽きない。
帰国時に、買い求めたい。
乾燥鳴門わかめは別に戻さず、乾いたまま、玉ねぎを煮込み始めた鍋の上でハサミでちょんちょん切り落とし入れる。
腰の強い鳴門わかめは、こんな乱暴な手順でも十分に歯ごたえと風味を味わえる。
味噌は手前味噌。開封時より、熟成が進んだようだ。
1汁1菜。とても満足。